エアガンのカスタムの一つで一気に印象を変えられる手軽なカスタムが塗装です!
自分の好きなカラーリングにできるのは楽しいし、愛着がも出ますよね(≧◇≦)
ですが、タミヤに代表する缶スプレーは手軽な反面、耐久性が低いというデメリットがあります……
飾っておくだけなら問題はないのですが、
サバゲーで使ったり、ホルスターに入れることで簡単に剥げてしまいます。特に金属はなおのこと…
そうなると耐久性の高い塗料が必要になるので、
オススメしたいのがCERAKOTE(セラコート)です。
実銃にも使用される高機能コーティング剤のセラコートは耐腐食性、耐薬品性、耐衝撃性などエアガンにはオーバースペックな性能を持っています。
なので一般的な塗料ではすぐに剥げるような衝撃や傷にも耐えるのでオススメなのです!
セラコートにも種類があるので、ここでは個人的にオススメのセラコートシリーズの商品を10個紹介します!
コンテンツ
セラコートのメリット・デメリット
オススメの商品を紹介する前にセラコート全般に言えるメリットとデメリットを簡単に紹介します。
セラコートはミルスペック塗料の中でも一番性能が良い=現状世界中にある数ある塗料の内最強の塗料です。
ですが塗料の性質や使い方によって他の塗料の方が良い場合もあります。
セラコートのメリット
- 硬度、耐摩耗性、耐腐食性、耐衝撃性、耐薬品性などの各種高い耐久性がある
- 金属によく食い付き、プラスチックや木材など幅広い素材に対応
- Hシリーズはカラーバリエーションは豊富
- Hシリーズは120度~150度で焼くとすぐに固める
- Cシリーズは1200℃までの高温に耐える
- 塗装時にプライマーが不要
セラコートのデメリット
- 耐久性が高いので失敗時の剥離が凄く大変(金属ならブラストで処理できるが、プラスチックはなかなか剥げない)
- 入手が難しく、価格が高い
- 自分で塗装するにはエアブラシなどの塗装環境が必要で基本のHシリーズで焼付け塗装なのでオーブンも必要
- プラスチックは多少侵す(脆くなる)
- Hシリーズのプラスチックへの塗装は120度で焼いた時のような耐久性はない
- Cシリーズの食いつきは焼き入れするより弱い(具体的には3~4H程度)
※一応 (下にラッカー塗料+上にセラコート)の組み合わせなら、
一日うすめ液に浸すことでラッカー塗料を溶かすことができるので剥離が可能です。
(但し下地の塗料がラッカーなら最低2~3週間以上乾燥させてからではないとセラコートは硬化不良が起こります。)
MCクリアーシリーズ ハイグロスセラミッククリア・マットセラミッククリア
一番オススメするのはこのMCクリアシリーズであるハイグロスセラミッククリアとマットセラミッククリアです。
MCシリーズはCシリーズと同じく常温硬化するのがメリットで、焼き付けの工程がない分手軽にスムーズに作業できます。
1液性なので2液性のHシリーズと違って硬化剤を測って混ぜる工程がないのでHシリーズよりもお手軽にコーティングをすることができます。
約1時間で乾燥し、5日かけて完全硬化して、
触れる程度になるまでは1時間程度なので間違って触ってしまったりして塗装をやり直すミスがなくなります。
Hシリーズのクリアと違ってセラミックの含有量を少なくしているため最高硬度は8Hとわずかに硬度は下がりますが、
自然乾燥できてプラスチックや木材だけでなく、金属にも対応しているので手軽汎用性が高いセラコートでしょう。
ハイグロスクリアとマットクリアを調合すると自分に合ったツヤに調整できるのもメリットの一つで、
トップコートとして下地の塗料と素材の保護だけでなく、つやの調整もできる強いコーティングをすることができますよ!
デメリットは臭いです。
強い酸性の臭いがきつく、直で嗅ぐと鼻に痛みが出ます!⇦要注意
なので塗装時は防毒マスクと保護メガネが必須といってもいいでしょう。
セラコートは性能は良いのですが、価格が高く、塗装するものがプラスチックだとラッカー塗料と大差ない硬さになってしまいます。
(スレ傷程度ならセラコートの方が強いが、ガリ傷ではどちらも素材がエグれて傷が付く)
しかも細かい色合いに調整することが価格的にも調合的にも難しいので下地にラッカー塗料を吹いた後にするトップコートとして使用することがオススメです!
ラッカーは汗に反応して劣化しますが、セラコートは耐摩耗性や耐衝撃性だけではなく、耐薬品性もあるので長期間 ラッカーを汗から保護することができます!
何にでも使えて、ツヤの調整もでき、各種耐久性が高く、1液性の常温硬化する使いやすいMCクリアが一番汎用性が高いと感じます。
※クリアセラコートはHシリーズ、MCシリーズどちらも硬度が高いようですね。
キズが付きにくいというメリットはありますが、角など剥げやすい場所に衝撃が加わると塗膜が割れて欠けます。(剥げるというよりも欠けるという言葉の方がしっくりきます。)
ラッカーなどの塗料なら角は塗料が乗りにくくて剥げやすいというのはありますが、硬化すると塗膜自体に柔軟性があるので衝撃で欠けるということはあまりありません。(下地に食いついていないと剥げる事はあります。)
セラコートの塗膜は柔軟性が無く、硬いので下地との硬度の差がありすぎるので割れやすいのだと感じました。
角が立っているエアガンのパーツにはちょっと不向きかもしれませんね。
Hクリアシリーズ ハイグロスアーマークリア・マットアーマークリア
Hクリアシリーズは上で紹介したMCクリアシリーズと違って2液性のコーティング剤です。
MCクリアシリーズと違って焼き付け塗装が必要で推奨焼き付け温度は120~150℃程度なので基本は金属への塗装になります。
Hクリアシリーズの硬度は最高硬度の9Hを誇るので、セラコートの中でもトップクラスの硬さになりますね。
MCクリアシリーズよりも硬いので金属へのトップコートとして最適で、ステンレスなどの銀色の表面へ塗装することで、酸化を防ぎ、MCクリアよりも高い耐久性を付与することができます。
実際にハイグロスクリアをスチールのネジに塗装してみましたが、まるでガラス玉のようなネジ頭になりました。
ステンレスやアルミなどの鏡面や金属光沢を維持したい人にオススメのクリアですね!
(Hグロスは少し黄色がかっています。
純粋な透明ではないので、透き通るような透明なクリアを求めているのなら辞めた方が良いかもしれません。)
Hシリーズ・Cシリーズ アーマーブラック
Hシリーズのアーマーブラックはいわゆるマットブラックになります。
こちらもHシリーズなので2液性の焼き付け塗装が必要なセラコートです。
これをオススメする理由として単純にエアガンの金属パーツには黒色が多いのが理由です。
東京マルイなどの金属パーツの多くは酸化処理をした亜鉛パーツを採用しているので新品状態ではマットブラックの操作系パーツですが、使用していると色あせが起こり、色が薄くなったり、白錆が浮かんできたりします。
ですが、HシリーズのアーマーブラックはCシリーズよりも一段と高い耐久性を誇るので、傷が付きにくいですし、耐腐食性もあるので色あせや白錆が発生しなくなります。
なのでHシリーズのアーマーブラックはパーツのリフレッシュだけでなく、耐久性向上にも使えるのでエアガンではかなり重宝するカラーリングだと思います。
もう少し色合いが黒に近いグレーのグラファイトブラックもAR系ライフルの色合いに最適です!
Hシリーズ・Cシリーズ グロスブラック
Hシリーズのグロスブラックは名前の通り(ツヤありのブラック)です。
上で紹介したツヤ消しのアーマーブラックとは真逆のツヤ有のブラックです。
単純にパーツをツヤ有のブラックにしたいということでも使えますが、グロスブラックとアーマーブラックを調合してセミグロスブラックなどを作ることでツヤの調整をすることができるのでオススメです!
アーマーブラックだけではツヤ消し感が強く、パーツやマガジンによってはもう少しつやが欲しい!と思った時にこのグロスブラックがあれば、ツヤの調整ができるので便利です。
クラシックガンにも相性がよく、ボルトアクション式ライフルのボルトハンドルやマガジン等のツヤのあるパーツが多い銃に使うのが良いです。
ブルーイングのツヤ有ガンブルーとも相性がいいのでオススメです。
Hシリーズ ミッドナイトブルー
Hシリーズのミッドナイトブルーは黒色に近い濃紺に近いブルーです。
Hシリーズで2液性の焼きつけ塗装のミッドナイトブルーはいわゆるブルーイングの代用として使用できます。
ブルーイングはガンブルー液で酸化処理をし、黒染加工することで防錆硬化を得ることができますが、
その酸化被膜は弱く、触っているとすぐに酸化被膜が削れて下地が出てきます。
ミッドナイトブルーはそんなブルーイングのような青黒い色合いを再現しつつ、高い耐久性を発揮することができるので、パーツをブルーイング仕上げにしつつ、ブルーイングよりも高い耐久性を実現することができます。
コルトSAAやウィンチェスターなどのブルーイングが似合う銃にオススメの色合いのセラコートです。
Hシリーズ ソーコムブルー
Hシリーズのソーコムブルーは上で紹介したミッドナイトブルーよりもより黒色に近いダークブルーの色合いになります。
色的にはミッドナイトブルーよりも青みが薄く、黒が強いので、一見黒に見えるが、よく見ると若干青もがかっているような色合いをしています。
実銃にはスチールパーツが使われているので、よりリアリティーを追求したい人が黒に近いブルースチールを再現するのにオススメの色合いです。
ミッドナイトブルーとソーコムブルーを2色使って2トーンガンブルーな色合いでも違和感なく色合わせできると思います。
Hシリーズ ステンレス
Hシリーズ ステンレスはグレーに近いシルバーになります。
エアガンでは明るいメッキのシルバーや明るいブライトステンレスの塗装がほとんどですが、
Hシリーズのステンレスは色合いがグレーに近く、暗めのシルバーなので落ち着いた渋いシルバーステンレスにすることができます。
ブライトステンレスは綺麗な反面どこか安っぽさやおもちゃ感が出てしまうことがあるので、
少し鈍く落ち着いたシルバーにすることができるのでオススメです!
銃にはステンレスモデルも多いのでギラ付いたシルバーではなく、落ち着いたマットダークシルバーにすることができます。
※セラコートの中でもシルバーのカラーリングは多く、最終的には好みの問題ですが、シルバーの中でもベーシックカラーだと思うので紹介しました。
Hシリーズ クラッシュシルバー
Hシリーズのクラッシュシルバーは明るいマットシルバーです。
シルバーの中でも最もベーシックなカラーリングで、シルバーメタリックのカラーリングはシルバーのエアガンの金属パーツへの塗装に最適です!
フレームやスライドの色合いは塗装のシルバーだけれど、パーツがメッキ処理されたエアガンなどはパーツとスライド&フレームの雰囲気が合わず、一体感がないものもあります。
そんな時にこのクラッシュシルバーをパーツにコーティングすることによって、一体感があるシルバーモデルを作ることができます。
シルバーモデルは存在感を示すために、明るいめの色合いが多いため、パーツとフレームの色を合わせたい!という人にオススメのカラーです。
Hシリーズ・Cシリーズ フラットダークアース(FDE)
最近銃のパーツにはブラックと並んでFDEカラーはベーシックカラーになっています。
迷彩効果が高く、各社のパーツにも合わせやすい色合いで、セラコートでも数種類のFDEカラーが販売されています。
銃自体の塗装だけでなく、他のストックやグリップのパーツを塗装してカラーリングの統一もしやすい色合いなのでブラックと並んで扱いやすい色合いの1つですね。
FDEも常温硬化するCシリーズが販売されているので、ブラックの色しか販売されていないパーツでも耐久性が高い塗膜でパーツを塗装することが可能ですね。
タンカラーというカテゴリーで見るとFDEだけでなく、コヨーテタンやマットブラウンなどの細かいカラーが販売されています。
中にはマグプルFDEなどのメーカー別の微妙な色合いの違いにも対応したカラーもあるのでオススメです。
Hシリーズ・Cシリーズ ODグリーン
こちらもFDEよりは使われることが少ないですが、迷彩カラーとして定番のオリーブドラブグリーンカラーです。
銃自体に使われることは少ないように感じますが、迷彩柄にするために使う一色としては必ず使用します。
こちらもCシリーズが販売されているので常温硬化で硬化させることもできますね。
迷彩よりもホルスターやヘルメットなどの装備品などの塗装の方が多いかもしれませんね。
セラコートにはメリット・デメリットはあるが…
ということで個人的にオススメのセラコートのコーティング剤を紹介しました。
基本的にセラコートはHシリーズがオススメです。
なぜなら色が一番豊富だからです。
- Hシリーズは焼き付け必須だが、耐久性能が高い
- Cシリーズは常温硬化が可能で1200度まで耐えるが、他の耐久性能が落ちる
- EシリーズはHシリーズの上位互換だが、色が少ない
といった感じですね。
セラコートは塗料やコーティング剤の中でも高い耐久性を持っているので、エアガンに使うにはかなり有効ですが、
エアガンには金属パーツとプラスチックパーツで大きく分かれて、さらにたくさんの細かい材質が使われています。
Hシリーズは特に金属パーツには食いつきがよく、耐腐食性能も高いのでよく使われる亜鉛パーツとの相性がいいように感じますね。
一応プラスチックや木材にも使用可能なのですが、個人的にあまりプラスチックに使用するのはオススメしません!
たまたまなのかもしれませんが、セラコートはプラスチックを侵す可能性があります。
セラコートをしたサムライエッジのスライドのリアサイトが2回、
フレームが1回割れが発生しているのを確認したので、侵す可能性は十分あると思います。
ABSプラスチックの耐久性が下がる可能性もあるので特にABSには注意する必要がありますね。
こんな感じで耐久性が高い反面、それが剥がすのには裏目に出たりするのでメリットありデメリットありなんですが、
エアガンにある亜鉛パーツの腐食対策には抜群で質感も実銃で使われるだけあって文句なしなので、金属パーツにならかなりオススメできるコーティング剤ですね!