引用:ターミネーター 監督:ジェームズ・キャメロン
今回はエアガンのレストアです。
中古屋さんでたまたまWA(ウェスタンアームズ)製のAMT ハードボーラーを見つけました。
WAのハードボーラーは美品だと4万円ぐらいしますが、売っていたのは箱なしで本体のみ、見た感じ塗装もボロボロで2万2000円で売っていたので購入!
安くなっているといっても2万2000円で箱なしなので結構迷いましたが、結局購入してしまいましたねwww
あのすらりと長いスライドの誘惑には勝てなかった・・・(´Д⊂ヽ
なんだかんだ言って前から欲しかったんですよねwww
ブローバックするハードボーラー
でも言った通りWA製のガスガンにありがちな塗装の劣化は結構あったので今回はリペイントがメインのレストアになります!(`・ω・´)ゞ
購入した中古のWA製ハードボーラーの状態は・・・
ということで外観のチェックです。
外観は塗装のダメージこそありますが、パーツ自体の傷や腐食はあまりなくパーツの状態は悪くはありません。
スラリと長いスライドはハードボーラーの代名詞といってもいいですね!カッコイイ!
材質はHW樹脂でずっしり重く、作動もマグナブローバックで特有のリコイルが強い作動を楽しめます。
パッと見た感じでは塗装以外のダメージはほとんどなさそうですね。
何かにぶつけた跡でしょうか?スライド上部の反射防止セレーション部分に若干へこみを確認しました。
まぁ使ってればこれくらいの傷は付くよね(´-ω-`) ココは後でパテで整形し直すとしましょう。
修理が難しいコッキングセレーションには直すほどのダメージはありませんでした!
これはうれしいところ。
コッキングセレーションはエッジが立っている分へこみ易いので心配でしたが、ここは修理の必要はなさそう
刻印もしっかりと彫り込まれていて塗装を剥がしても問題なし。
流石WA製とあって刻印はしっかりしています。
マガジン底部には錆びが発生していました。(´Д⊂ヽ
手が触れやすい部分なので錆びるんですよね。ここも要改善といったところです。
マガジン自体はバルブ類からのガス漏れなどもなく錆び以外は状態は良好のようですね♪
グリップ部分を中心に手が当たるフレーム下部の塗装の劣化が激しい、、、
正直のところWAさんのエアガンは出来は良いのですが、お値段が高く、使っていくうちにこんな風に塗装が劣化して無惨な姿になっていくのであまりいい思い出がないのですよね(;´∀`)
もう少し塗料の質というか性質をどうにかできない物か、、、と感じます。少なくとも再塗装は必須作業のようですね!
グリップは木製グリップが標準装備されていました。
最初から木製グリップがついているなんてすごいですよね!
木製なので質感はバッチリです。
ここも驚いたところなんですが、多分純正ですよね?
最初から金属製のアウターバレルが装備されています。純正装備でメタルアウターバレルは豪華ですね。
流石WA製ですね。質感はもちろんステンレスなのでバッチリ!
ということでざっと外観を見た感じは塗装がメインでちょこっと直す感じでレストア開始です!
WA製 ハードボーラー レストア作業1
まずは塗装を剥がします。
塗装はクレオスのうすめ液で完全に剥した後に軽くペーパー掛けをして表面を整えてから、凹んでいる部分をエポキシパテで整形、そのあとにCERAKOTEのHシリーズ(ステンレス)で塗装します。
金属製の操作系パーツも車用の剥離剤で塗装を剥離しました。
一応CERTAKOTEを知らない人のために言うと米軍採用のミルスペック基準のコーティング塗料です。
あらゆる耐久性に優れ、汚れや腐食、衝撃、摩耗などに対する耐久性が高いのでWAの純正塗料と違って触っても劣化することがありません!
色合いも豊富で、今回は実銃のハードボーラーの材質であるステンレス色で塗装していきます。
ということで使用するのはCERAKOTEのHシリーズ H-152番(Stainless)
Hシリーズは2液性のコーティング剤で硬化剤と本剤を混ぜて、熱を加えることで硬化します。
ハードボーラーは実銃もステンレスが材質なのでピッタリです!
CERAKOTEの色見本と見比べるとほとんど一緒の色合いですね。
若干WA純正色の方が明るめな気がしますが、比べなければわかりません!
ということで塗装です。
CERAKOTEは口径0.8㎜のエアースプレーガンが推奨のようですが、口径0.3㎜のタミヤ製エアブラシでも塗装可能です。
塗装の前に・・・
塗装を剥がすために分解していたのですが、WAのガバメント系のシャーシはフレームにうまい具合にはまっているため取り出すにはかなりのリスクがあるようですね(´-ω-`)
WAはあまり扱ったことがなかったので分からなかったのですが、フレーム側の溝にシャーシがはまっているような形状で固定されています。
画像のようにフレーム内部に彫り込まれた溝にきっちりときれいにはまっているのが見えますね。
この構造は剛性を高くできる反面、分解することは容易ではないようです。
後端から見てもはめ込まれたシャーシはフレームにきっちり埋もれているので
フレームを左右に引っ張て取り出すしかなく、フレームが割れる可能性があったので辞めました(笑)
なのでフレームとシャーシはそのままにして塗装を剥離し塗装していきます。
あとはフロントサイトは左右からはめ込むタイプではなくネジで内部から止まっているタイプのようです。
イモネジで六角ネジで止まっていますが、外そうと思って回しているうちにネジ穴が舐めてしまったのでこちらも外さずこのまま塗装していきます!
ということでセラコートのステンレス色の塗装後です!
・・・・なんか黒くね(´・ω・`)?
画像の光の具合ではなく、銀色っぽさがどこにもありません?なんだこれ?
塗装している最中に疑問に思っていたのですが、銀色っぽさは全くなく、明らかにダークグレーのような色合いになってしまいましたwww
おっかしぃ~な(´-ω-`)
確認してみたけれどボトルにはやはりstainlessの文字・・・やっぱり光の反射の具合か?と思いきや、、、
勿論明るいところで見てもダークグレーといった印象は変わらず。。。
よくある見本色と実際色は違うように見えるような奴なのか?
でも見本色と見比べても全く違う色に見えるのは気のせいではないような気がするんだけれども、、、
とりあえずこのままではダークグレーカラーのハードボーラーになってしまうので予定変更!色合いを変更します!
ということで今度はCERAKOTEのHシリーズのH-219T(Gun Metal Gray)を使用します。
別の銃に使う予定で買ったのでまさかこんな形で使うとは思いませんでしたね(;´∀`)
グレーという名前が入っていますが、実際はステンレスよりも若干明るめのシルバーカラーなのでステンレスではないですがハードボーラーに塗っても違和感はなさそうです。
とりあえずマガジンを塗ってみたら、見本色と同じ色になりましたねwww
ということはたぶんCERAKOTEの販売元であるNIC社で他の色と間違えてラベルを張ったのでしょう(´・ω・`)
あちらの検品ミスだと思いますねwww
めんどくさいんでクレームは入れませんでしたが、みなさんもCERAKOTEを購入したら色を見本と確かめてみたほうが良いと思います。
なんだかんだありましたが、すべてのパーツを塗装完了しました。
Hシリーズの焼き付け温度は120~150℃が推奨範囲なので金属パーツは簡単にできたのですが、問題はスライドとフレーム
どちらもHW樹脂なのでそんな高温に耐えられないので60℃で4時間程度の焼き付けで硬化するはずだったのですが、実際は4時間では足りずに最低8時間ぐらいの低温焼き付けが必要でした。
簡単に言うとHシリーズのプラスチックの乾燥は凄くめんどくさかった、、、ということ
金属パーツは綺麗にシルバーに染まっていますね♪(≧◇≦)
100℃以上の焼き付けならムラも少なくキレイに薄く焼き付けられる印象です。これ以上操作系パーツの手直しは必要なさそうです。
フレームは、、、やっちまったなwww
CERAKOTEは塗膜が薄いといっても厚塗りすると流石に浅い刻印は埋まってしまいますね(´Д⊂ヽ
ASGKの刻印はともかくシリアルナンバーも埋まってしまったのでここは彫り直して再塗装が必要!
仮組してみたらけっこういい感じじゃないか!
色合いはいい感じなシルバーで純正よりもステンレス感があります。
ただガンメタルグレーは艶が全くなかったので少し歯ブラシでこすってつやを出しましたが、表面処理すればいい感じですね。
外せなかったフロントサイトにもしっかりと塗料が食いついていますね。
元々ブラックでしたが、実際のハードボーラーのフロントサイトにはシルバーが多いようなのでブラックには塗装しない方向で行きます。
リアサイトは・・・塗装するの忘れてました。
とりあえずこちらもCERAKOTEのアーマーブラック辺りで塗装していきます。
WA製 ハードボーラー レストア作業2
ということで一通りやり直す部分を見つけたのでまずは潰れた刻印の彫り直しからですね。
スライドの方は割りかし刻印が深いので埋まっていないのですが、フレームは全体的に刻印が浅かったので、彫り直しました。
ケガキ針で彫ったので彫りすぎたり、傷が入ってしまったところはペーパーを当てて整えてあります。
これで塗装しても埋まることはないでしょう。
ということで再塗装!
実際に塗装して8時間60℃オーブンに突っ込んでいた直後の画像です。
画像からでもあまり光をきれいに反射していないザラザラ感が見て取れると思います。
ザラついているように見えるのではなく、メチャクチャザラついていますwww
なのである程度表面処理が必要ですね。
この後2000番のペーパーを軽く当てたあと、歯ブラシでこすって溝や刻印のざらつきを取っていきます!
刻印も埋まることなくしっかり残っています。
ココからブラシをかけると余計なパウダーが取れてきれいな刻印が見えるでしょうね。
軽く歯ブラシを掛けてみたらやはりいい感じです♪
このままペーパーを掛けて表面処理していきます!あとちょっとで完成です!
メチャクチャ時間がかかる作業でした(;´д`)
とにかく乾燥に時間がかかりましたね。。。
うわぁぁぁぁ こんなところにムラがぁぁぁぁぁ(◎_◎;)!
この後さらに塗装後8時間乾燥させ、僕は考えるのを辞めた・・
ということでスライド&フレームも塗装完了です!
表面処理もしてますが、きっちりやろと思ってもうまい具合に処理できませんでした(;´д`)
ラッカー塗料よりも硬く削れにくいCERAKOTEの塗膜は表面を整えるのには不向きだと感じますね。
削りすぎることはないだろうと思っていたらエッジは簡単に削れてしまいます。でも平面はなかなか削れてくれないので処理は結構難しいと感じます。
ハードボーラー レストア完了!
ということでハードボーラーのレストアは完了になります!
細かいレビューは次の記事で書きますが、取り合えず仕上がりとしては素人ながら悪くはない仕上がりでしょう。
色合いもステンレスからガンメタルグレーに変えたのでどうかなーと思ったのですが、バッチリ決まってます!
ただ今回初めてフレームやスライドにもCERAKOTEのHシリーズを試してみたのですが、はっきり言ってHシリーズにプラスチックへの塗装はオススメしません!
・乾燥には8時間ぐらいの長い低温焼き付けが必要になる。
・プラスチックが素材だと硬さが弱いので本来の7~9Hレベルという塗膜の硬度が発揮されない
・120℃以上で焼き付けができないので、本来の耐薬品性や耐久性が発揮されない
・表面処理が難しく自分が思ったツヤにすることが難しい
上がセラコートをプラスチックで使うことで感じたデメリットでした。
耐薬品性に限っては焼き付けしていると全く効かない模型用うすめ液でも擦ると溶けてしまいましたwww
ラッカー塗料よりは溶けにくいので耐薬品性はラッカー以上だと感じますが、60℃程度の低温焼付では限界を感じますね(´-ω-`)
セラコートの色によっても含まれている顔料が違うので、仕上げや粘度が異なるので一概には言えませんが、常温乾燥できるCシリーズの方がプラスチックのセラコート塗装には向いていると思います。
とはいえ高温焼き付けができる金属パーツへの塗装にはHシリーズの方が向いるので使い分けが大切です!
少なくとも皮脂レベルではセラコートは剥げることはないと思うので十分レストアは成功でしょう。
いやぁ~ シルバーのロングスライドのハードボーラー カッコイイですね(≧◇≦)