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カッコイイのにリトラクタブルヘッドライトはなぜ廃れてしまったの?

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リトラクタブル・ヘッドライトって何?

引用 https://autoc-one.jp/

リトラクタブル・ヘッドライトってご存知ですか?

現在の車のヘッドライトはすべてボディーにピッタリ合うように固定されていますよね。車によってライトの形も様々です。

丸目型や涙目型、鋭くとがった睨めつけるような̝鷹目型などデザインは色々。

その中でもすでに廃れてしまった車のライトにリトラクタブル・ヘッドライトというライトがあるんです。

このリトラクタブルヘッドライト、、、別名格納式前照灯ともいって1970年代後半~1990年代ぐらいのスポーツカーに装備されていました。

昔は今よりもヘッドライトの高さの規制が厳しく、車高を低く作ろうというコンセプトのスポーツカーに耳が痛い話ですよね。

スポーツカーは早く走るために空気抵抗を極力なくすため、またコーナリングをスムーズに走行するためなどで車高を低く設定されています。

ですが昔のヘッドライトの規制では車高を上げないとヘッドライトの高さが足りなくて、規制をクリアできませんでした。

しかしヘッドライトを常に露出させるとなると、今度は空気抵抗が増加してしまい車が遅くなってしまうためヘッドライトを稼働式にしてヘッドライトを使う時にはライトを展開、使わないときにはボディーに格納するという構造を取りました。

この空気抵抗を減らしながら、規制をクリアするために考えられたのがリトラクタブル・ヘッドライトなのです!

日本で初めてリトラクタブルヘッドライトを取り付けられたのはあの名車トヨタ2000GT!
リトラクタブル・ヘッドライトは基本的に1970年代から2000年あたりのスポーツカーやスポーティーカーに採用されました。

この時の車、日産・180SXやユーノス・ロードスターなどの車に搭載されてスポーツカーを象徴するパーツになったんですね。

実際に当時は空気抵抗の低減につながるためのエアロパーツだったと言っていいでしょう。なのですが・・・

日本車だと2002年のマツダ RX7(FD3S)

外車だとシボレー コルベット(C5)

この2台を最後に世界中からリトラクタブル・ヘッドライトを搭載した車は姿を消してしまいました、、、、、

なぜリトラクタブル・ヘッドライトが消えてしまった?

ではなぜそんなスタイリッシュなスポーツカーの象徴であるリトラクタブルヘッドライトが減ってしまったのか?

それはリトラクタブル・ヘッドライト自体の問題と世界の車事情の変化がもたらした結果でした。

ライトの展開した時の空気抵抗を増加する

ライトを展開した時に今までボディーのラインにフィットして隠れていたライトを開閉することになるので、

ボディーのラインで流してきた空気抵抗が、露出したヘッドライトで受け止めることになってしまいます。
そのため空気抵抗が増大してしまうのです。

街乗りや軽いワインディングでは分からないほどの空気抵抗ですが、高速道路やサーキットなどのスピードを出す場所ではその小さい空気抵抗も最高スピードの限界を下げてしまうのでスポーツ走行には不向きとなってしまったのでしょう。

開閉機構を取り付けることによって、部品数だけでなく重量も増加してしまう

ライトを開閉させようとすると、どうしても開閉機構が必要になってきます。

ですがその開閉メカの機構は複雑で、部品点数が多くなってしまって、重量も増加してしまうんです。

それに部品が多くなるとコスト面でもデメリットが発生してしまうので、車自体の価格も高くなり、

壊れる個所も多くなるので、不具合も多くなり信頼性も失ってしまいます。

ボディーから飛び出たライトが、事故の時に重大の損傷を与えてしまう

万が一このリトラクタブルヘッドライトを装着した車で事故を起こした場合 ぶつかった人には重大な損傷を与える可能性が出てきます。

今の車では角が四角いような箱型の車はあまりないのでぶつかったと来ても、ぶつかったときの衝撃を車が吸収できるように設計されています。

ですがこのリトラクタブル・ヘッドライトが展開しているときは、出っ張ったライトに衝撃が集中してしまって、ぶつかった人に重大なけがを与える可能性があるのです。

安全性の面でも今のヘッドライトに劣っていると言わざる負えません、、、
故障時や寒冷地ではライトが展開しないこともあり、ヘッドライトは先ほど説明した通り部品数が多くなってしまうため故障した時や寒冷地での凍結などによってライトが開閉しないときもあるそうです。

もし夜に運転することになったとして、この開閉機構になにか問題があってライトが展開することができなくなったとしたら、ライトをつけることができないので夜に運転することができなくなってしまいます。

世界でのヘッドライト事情の変化

今までは規制のおかげで活躍する場があったリトラクタブルヘッドライトなんですが、

北米ではライトの高さ規制が緩和されたことによってそもそもリトラクタブルヘッドライトである必要がなくなってしまったんです。

今までは法律をクリアして、空気抵抗を抑えるためだったのですが、規制が緩和されたためにリトラクタブル・ヘッドライトでなければならないという必要がなくなってしまったということ、、、

現在ではプロジェクター式ライトやマルチリフレクター式ライトの実用化が進んでいるため、固定式のライトのほうが主流になっています。

また一部の国や地域では昼間にヘッドライトをつけるデイライトが義務づけられている場所もあり、昼間にデイライトをつけているのなら格納する必要がないためリトラクタブルである必要性がない!

さらにはフロントオーバーハング部分(フロントタイヤの中心から前方部分)の重量が増加するために旋回性も落ちてしまいます。

このような背景からリトラクタブルヘッドライトは安全基準などの問題から新規開発ができないため、販売は困難になってしまったのです。

リトラクタブル・ヘッドライト搭載の代表車種

トヨタスプリンタートレノ AE86

イニシャルDで一躍有名になった86年式の4代目スプリンタートレノ 通称ハチロク

ドリフト用の車としても人気が高く、イニシャルDを見ている人なら1度は乗ってみたいですよね。現在でも1.6LのNAエンジン、車重1トンを切るライトウェイトスポーツとしてドライバーを育てる車としても知られていて、

頭文字Dで人気が出るまでは、ほぼただ同然の価格で売られていたそうですが、現在ではいい状態の車は300万円以上はします。

ですが、販売からすでに30年以上もたってしまっているため、レストアする必要があるでしょう。

スプリンタートレノシリーズは2000年まで生産されたAE110・AE111型を最後に生産終了、

その後頭文字Dの影響を受けたAE86の人気を元に25年越しに作られたのがトヨタ・86です。

(マツダ)アンフィニ・RX7

こちらもイニシャルDでも登場し、そのデザインや性能で世界中から人気を集めている車(マツダ)アンフィニ・RX7 FD3Sです。

3代目RX7 FD3Sは世界でも最も美しい日本車と言われるほどの車で、

エンジンはマツダ特有の2つのローターが回転するエンジン「ロータリーエンジン」を搭載されていて、その排気量はたったの1.300cc!

スポーツカーとしてみれば1.3Lという排気量だけを見るとそこら辺のコンパクトカーレベルというのが、本当に驚きの車です。

排気量が1.3Lで圧倒的なスピードを生み出すため「ロータリーロケット」などと言われることもあって、ロータリーエンジンは今でも人気のエンジンでもあります。

現在ではRX-7シリーズは生産されておらず、中古車としても個体数の減少もあって中古車価格が上がっていっているようです!

FD3Sよりも前に販売された2代目RX-7も頭文字Dの高橋良介の車として人気がありますね。

発売されたのは1985年でエンジンは13bロータリーターボエンジンを搭載。

それに4WSという当時流行の四輪操舵のようなシステムを採用していました。

現在でもたまにFCを走っているのは見かけますが、やはり年代が年代だけに、外装にはダメージや腐食が多いイメージがありますが、やはりそこは時代の名車らしい存在感があります。

(マツダ)ユーノス・ロードスター

マツダが発売する近年のライトウェイトスポーツカーの火付け役としてとても高い人気と評価を得ている車です。

海外ではMX-5の名前で販売されて、1.6LのNA2シーター、1トンを切る車重、というライトウェイトスポーツとしてAE86と一緒でドライバーを育てる車としても知られています。

初期型のNAロードスターはヘッドライトを上げたら、ほかの車とは違ったクリっとしたかわいらしいヘッドライトが特徴です。
前面から見た時のカエルやトカゲのようなフロントは個性的で、女の子のユーザーにもこの車は似合うでしょう!

もうすでにユーノスはマツダからは消えてしまってユーノスの名前は冠していませんが、現在でも日本車で希少なオープンタイプのスポーツカーのマツダ・ロードスターとして今でも健在です!

日産 180SX

シルビアの兄弟車で登場した日産 180SX

このスタイリッシュなデザインやFRスポーツという点で現在でも人気があります。ドリフトに最適ということでドリフト走行にも引っ張りだこです!

エンジンやサスペンションなどはシルビアのS13と共通となっているが、シルビアと違ってフルモデルチェンジされることはなく今に至っている。

※ここで紹介している車はリトラを装備している車の一部です。もっとたくさんのリトラの車があります。

現在でも愛されるリトラクタブル・ヘッドライトの魅力

現在では廃れてしまったそんな廃れてしまったリトラクタブル・ヘッドライトですが、今でもあえてそんなリトラクタブル・ヘッドライトを装備している車にあえて乗るユーザーさんもいらっしゃいます。

しかもこのライトはすごく個性的なカスタムすることも可能なんです!

上の画像のようにライトの半分を展開することによって、まるでウインクしているかのようなかわいいスタイルにすることも可能現在の固定式のライトではできないこのウインクカスタム!

リトラクタブル式でないとできないカスタマイズですね。

これだけで車に表情を持たせることができるので、カスタム好きでこのような車を見たらテンションが上がります。

現在ではほとんどお目にかかることがないリトラクタブル・ヘッドライトは、その本来の役目は終えて性能や安全性も現在の車よりは劣っているといわざる負えません、、、

ですがこの個性的なデザインの車たちが現在の車に劣っているかといわれると、全く劣っていない!

イニシャルDで有名なスプリンタートレノやRX7とかリトラクタブルの古い車ですが、いまだに根強い人気があります。

ほかの名車と呼ばれる車にはたくさんリトラを採用している車があって、やっぱりデザイン的にもかっこいいと感じるの僕だけではないでしょう。クルマの個性としても印象ばっちりなので、エクステリアデザイン的にもはやっぱり魅力的なのです。

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